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『ブルームーンシティ 9種族会議』
黄金のドラゴンを失った破滅の夜の後、史上初の全種族首脳会談が行われた。
以下は会談終了後の各代表の言葉。
ヴァルカ白熱の魔法使い インフェルノ
「我らの魔法で世界に光をもたらす、真の炎の王国を築くのだ」
ホークスの天才 ゼレソティアス
「無知な者では支配は出来ぬ。吾輩らの叡智が勝利をもたらし、このブルームーンに繁栄をもたらすのじゃ」
アクアからの水の使者 アルファ
「私たちは平穏に生きたいだけ。ただ海を守るためなら、全ての水棲生物は陸地の敵となるでしょう」
ピラーの頭領 フューシャス・コン
「私達は交易にて栄えた部族。早期の紛争解決による交易再開を望む。他種族が統治に相応しくないと思えば自ら導こう。虫と薬は我らが手に」
テラの巨人 テクトン
「規律、遵守。大地、讃えよ。自然、一番。」
フリット総指揮官 ファルク
「俺たちとドラゴンに翼がある理由。俺たちは選ばれたのだ、次の王国の支配者に」
ミミックスの女帝 青い輝き
「我々は自然と共に生きた。我々は姉妹と共に生きた。我々は平和と共に生きる」
キャプテンキンド ピットパン
「僕たちはギャングさ。ひとりは皆のため、皆はひとりのため。そんでもって、よりキンドな世界のため、ははは」
尚、唯一参加を拒否した、『ブカの八部族評議会』より以下の声明が寄せられた。
「愚かなる8種族よ。ソルとラサの夫妻に行った悪魔の仕打ち、もはや貴様らの誰が犯人でも構わん。我々はブルームーンの全種族に復讐を誓う、滅ぼすまでは決して休まぬ。」
もはや戦乱は避けられないだろう。
ああ、せめて賢明な指導者の元に統治されんことを。
「ブルームーン」として発売され絶版となっていた、クニツィア作のカードゲーム。
現在もヨーロッパで大層な人気だという。
最初のセット「ブルームーン」には構築済デッキが二つ入っているが、さらに追加で7種類の構築済デッキと追加カードセット2種が発売されていた。マジックザギャザリング好きとしては、是非やってみたかったのだが、国内流通なく諦めていた。
しかし2014年、「ブルームーン・レジェンド」として日本語化、かつ全ての拡張セットが入った状態で再販された。全300枚程度のカードがコンプリートされているのでお得感が半端ない。
レジェンドの名に相応しい、素晴らしい再販である。
これは人気出るだろ、と早速予約をして購入。案の定、程なくして国内在庫が無くなり、価格が初期の3倍程度に跳ね上がった。
オススメしたいゲームだが再販が待たれる状況だ。
ルールとしては、お互い交互に強さを競い合う「キャラクター」カードを出していき、相手と同じ数値以上が出せなければ撤退となる。勝った方はドラゴン駒を引き寄せ、3個全てのドラゴン駒を引き寄せたうえ、もう1回勝ったら勝利。
大まかにはこんな感じだが、当然色んな種類のカードがある。詳しいルールはマジックザギャザリングに対応させると説明し易い。知ってる人はとっつきやすいはずだ。
キャラクターカードはMtGでいう「クリーチャー」
2種の数字は「炎」と「大地」で、戦闘ではどちらかしか使わない。戦闘を仕掛けた方が、今回はどちらで勝負するか決めるのだ。
ブースターカードはMtGでいう「インスタント」
サポートカードは「エンチャント」
一回だけの効果のブースターと、その戦闘の決着がつくまで効果が残るサポートの2種類がある。1ターンにどちらか1枚しかプレイできない。
ブースターやサポートと似ている「リーダーシップ」カード。
補助効果だが、上記との違いは、1回の勝負で一回切りの使用であること点。再利用不可ってこと。ただしこれはブースターやサポートと併用出来るので便利。
最後に「ミュータント」カード。
これは勝負中に特定の条件を満たせばプレイ可能で、その勝負に採用されている「炎」「大地」を入れ替えるというもの。各デッキに1枚ずつある。
カードの種類はこんな感じ。
面白い点は、9種族それぞれに独特の能力があり、それを活かした勝負が展開されるところだろう。だから、デッキの内約を把握するため、何回か同じデッキを使用する方が良い。
といっても使いこなすのに時間はかからない。デッキは30枚構成とMtGの半分だし、ルール自体がシンプルなのですぐ使いこなせるようになる。MtGで「MoMA」や「デザイア」を突然初心者に渡したって全く何も出来ないだろうが、このゲームはそんなことにはならない。
※「MoMA」「デザイア」
複雑な挙動かつ相手をげんなりさせるのに特化したMtGの構築デッキ。ソリティアの上、強すぎるからたちが悪い。
デッキは基本構築済なのでそのまま遊ぶ。だからやればやるほど自分や相手のデッキに詳しくなり、それに応じた戦術が取りやすいのだ。こうなるともう堪らない。
例えば種族「ミミックス」は、ある理由で中盤以降は無類の強さを誇る。つまり相対するときは序盤にリードを奪うか、後半の特色を出させないようにプレイしていかなければダメだ。
多少の相性はあるが、絶対勝てない組み合わせはないと思っているので、好きな種族を贔屓にカスカスになるまで扱えばいいのだ。
もちろん構築済に飽きたら、拡張カードで新たなデッキ構築をすればいいし、ドラフトという遊び方まで準備されている。
至れり尽くせりである。
いつもの如く各種族に関しては詳しく語りたいのでコラムにて。