ドイツで初めてのボードゲーム専業デザイナーは誰か御存じ?
Kramer Wolfgang(クラマー・ヴォルフガング)
彼は栄えあるドイツ年間ゲーム大賞『Spiel des Jahres』の最多受賞者でもあります。
Klaus Teuber(クラウス・トイバー)
Reiner Knizia(ライナー・クニツィア)
とともに3K(御三家)とも称されるレジェンドです。
そんな彼が、簡単で、リーズナブルで、年齢も問わず、知的に二人から、そしてパーティシーンでは十人まで楽しめる、素晴らしいカードゲームを作りました。
ドイツでは知らない人はいないこのゲーム。
彼の作品の中で最も売れ、世界中に普及しています。
ドイツゲーム賞を獲得した超有名カードゲーム。小栗旬が「花より男子」の撮影現場でプレイしていたというエピソードが有名。一気に知名度が上がったように思う。
正式名称は『6nimmt(ゼクスニムト)』、ドイツ語で「6は取る」という意味である。
やることは簡単。
手札に10枚のカードがあり、それを一斉に10回出す。以上。
出たカードはより小さい数から場に置かれる。
場には4か所のカードが置き場があり、一番右端に置いてあるカードより大きく、より近い数から順に置いていく。
このとき6枚目を出してしまったプレイヤーはその列のカードを引き取ることになる。
実際はこんな感じ。
四隅の4枚は・・・
こう置かれる。
カードには牛の絵が描いてあり、これが失点。つまりはよりカードを引き取らず、失点が少ないプレイヤーが勝利となる。
これが最多失点の「55」
通称「マツイ」である。
「思い通りにいかない」
ゲーム中にもっとも痛感する感情である。
一斉にカードを出すが、処理は数字の低いものから。このルールが素晴らしい。このゲームの最善手は、他者の行動に委ねられることになる。つまり完全に予測することは不可能で定石はない。慣れてくると失点しにくいテクニックも分かってくるが、それも時の運に左右されてしまうので、
「思い通りにいかない」
となる。
ヴァリアントは色々考案されている。人数にちょうど合わせた枚数、3人なら1~34、5人なら1~54、というようにすれば、より運の要素を排除した知的なゲームになるだろう。両サイドに配置できるようにした「プロフェッショナル」なら、さらに複雑なゲームを楽しむことができる。
100まで数字を数えられればプレイ可能。
『ババ抜き』より知育に良さそうで、
『神経衰弱』より皆で笑えて、
『大富豪』よりも複雑でなく人数を選ばない。
あなたの家庭のトランプの横に常備してはいかがでしょうか。