一緒に始めたT君は「兵士」
甲鱗様崇拝者のM君は「ワーム」
スターターに熾天使があったW君は「天使」
そして黒騎士と蒼穹のドレイク好きの私は「騎士」「ドレイク」
実に興味深いことに、このコレクションは後に我々のマジックを大きく進化させる。
上記にはこのゲームを校区にもたらしたN君の名前がない。彼もあるカードを集めることになるのだが、我々とはちょっと理由が違った。彼はある日こんなカードに目をつける。
「これを使ったゴブリンのデッキをつくる」
そしてブサカワイイで高名なゴブリンをかき集めたのだ。おそらく集めだしたときは、『ゴブリンデッキ』が立派なデッキタイプとして存在していたことなど知らなかっただろう。集めるだけでなく、利用する。やはりこのあたりのセンスはひとつ抜けていた。
彼のゴブリンデッキが実際に完成するのは少し後になるが、これに触発されて、皆は自分のコレクションを活かしたデッキを作成し出した。
「兵士」のT君は白中心。
特に十字軍を交換で持っていた(笑)のでウィニー系
「ワーム」のM君は緑中心のビッグクリーチャーデッキ。
甲鱗様も忘れない。
「天使」のW君は白中心の中速デッキ。
ネビニラルの円盤も相性がいい。
「騎士」と「ドレイク」の私は白黒の騎士で地上を固め、青のドレイクで空から攻めるスリーカラー。
このように使いたいカードを中心にデッキのクオリティをあげていったのだ。何も情報がない時代に自らの力でゲームを洗練させていった我々は凄いんじゃないかと思うがどうだろう。
色が絞られてくると、デッキが容易に回り出しゲームが激しさを増した。もう棒立ち睨み合いのクリーチャーはいなかった。この辺りからマジックが面白くてしょうがなくなりドップリ浸かっていくのである。
次回はいよいよシングルカードの価格を知る回。